大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和47(あ)918 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における未決勾留日数中五〇日を本刑に算入する。

理 由

被告人本人の上告趣意は、事実誤認の主張であり、弁護人吉田孝美の上告趣意は、

判例違反をいうが、所論引用の判例は、事案を異にし本件に適切でなく、いずれも

刑訴法四〇五条の上告理由にあたらない。

なお、職権をもつて調査するに、第一審判決は、第二事実として、強要の事実を

認定し、他の認定事実と刑法四五条前段の併合罪であるとして、被告人を懲役一二

年に処しているが、右強要の罪の法定刑は、懲役三年以下であるから、犯罪行為の

終つた時から三年の期間を経過することにより、その公訴時効が完成するところ(

刑訴法二五〇条五号)、本件起訴がなされたのは、被告人の右犯罪行為後三年三月

余を経過した昭和四一年九月三〇日であること、記録上明白であるから、たとえ、

本件起訴状記載の訴因および罪名が恐喝であるとしても、第一審判決が検察官の予

備的訴因追加に従い、右強要の事実を認定した以上、右行為については、右起訴の

当時すでに公訴時効は完成していたものというべきである。してみれば、右強要の

点については、刑訴法三三七条四号により、被告人に対し免訴の言渡をすべきであ

るのに、第一審判決が有罪の言渡をしたのは違法であり、原判決が右違法を看過し

たのは、これまた違法であるというべきである。しかし、右強要の点を除いても原

判決の維持する第一審判決の宣告刑は、相当として維持できるから、本件につき、

未だ同法四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて、同法四一四条、三八六条一項三号、刑法二一条により、裁判官全員一致

の意見で、主文のとおり決定する。

昭和四七年九月一三日

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最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 色 川 幸 太 郎

裁判官 村 上 朝 一

裁判官 岡 原 昌 男

裁判官 小 川 信 雄

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